夕方、鏡を見たときに頬のあたりが少し乾いて見える。昼を過ぎると、小鼻のまわりが気になる。そんな日が続くと、化粧品の棚の前で手が止まります。
ナイアシンアミドとセラミド。どちらも名前は聞いたことがある。けれど、自分の肌に足すならどちらなのか、両方なのか、順番はあるのか。書いてあることが商品ごとに少しずつ違い、読み比べるほど決められなくなります。
この記事では、2つの成分の働きの違いを先に整理し、そのうえで組み合わせ方、敏感肌の側から見た選び方の順にまとめました。読み終わるころに、次に買う1本を決められている状態を目指しています。
ナイアシンアミドとは、どんな成分か
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種です。水になじみやすく、化粧水、美容液、フェイスマスクなど、幅広い形の製品に配合されています。
ナイアシンアミドは、肌荒れを防ぐ、肌のキメを整える、といった目的で配合されることの多い成分です。
昼過ぎのテカリや毛穴の開き、キメの乱れが気になり始めた時期に、最初に名前が挙がりやすいのはこのためです。一方で、うるおいを閉じ込める力は、セラミドや油分のほうが得意です。ナイアシンアミドだけを足しても、乾燥した頬のつっぱりが気にならなくなるわけではありません。
配合されていれば多いほどよい、というものでもありません。濃度が上がるほど使用感が変わり、人によっては刺激を感じることがあるためです。表示は「入っているか」と「どんな形で入っているか」を見るくらいが、最初は扱いやすいと思います。
セラミドとは、どんな成分か
セラミドは、肌のいちばん外側にある角質層で、細胞と細胞のすき間を埋めている成分です。このすき間を満たす細胞間脂質の半分以上を、セラミドが占めています。
脂質の層と水の層が交互に重なって、うるおいを抱え込む。水分を外へ逃がしにくくするのが、セラミドの役割です。
化粧品では、セラミドNP、セラミドAP、セラミドEOPのように、いくつかの種類を組み合わせて配合する製品が多くあります。1種類だけを多く入れればよいという性質の成分ではないため、表示に複数のセラミド名が並んでいることがあります。
使うときの注意点は、土台の水分がないとうまく広がらないことです。洗顔のあと、化粧水をつけて肌が少し湿った状態でなじませると、伸び方が変わります。乾いた肌に直接のせると、白く残ったり、重く感じたりすることがあります。
どっちを先に足す? 違いは3つ
2つの成分を並べると、優劣ではなく担当の違いが見えてきます。
| 観点 | ナイアシンアミド | セラミド |
|---|---|---|
| 主な役割 | 肌を整える(キメ・肌荒れ) | うるおいを保つ |
| なじみやすい形 | 水になじむ(化粧水・美容液・マスク) | 油になじむ(乳液・クリーム) |
| 向く場面 | 昼過ぎのテカリ、キメの乱れ、肌荒れを防ぎたい | 洗顔後のつっぱり、乾燥が気になる |
| 片方だけでは足りないもの | うるおいを閉じ込める力 | 肌を整える力 |
表で見ると、判断は3つに分かれます。
- 洗顔のあと、すぐに肌がつっぱる。乾燥が先に気になるなら、セラミドから。
- 昼過ぎのテカリや、頬のキメの乱れが先に気になるなら、ナイアシンアミドから。
- どちらも気になる。その場合は、1本に両方が入っているものを選ぶか、化粧水側とクリーム側で1つずつ担当させる。
2つを別々にそろえると、化粧水、美容液、クリームと本数が増え、続けるのが難しくなります。当店の THE TOKYO FAIRY PREMIUM レチノール美容液 40mL は、ナイアシンアミドとセラミド(NP・AP・EOP)、フィトスフィンゴシン、コレステロールを同じ処方に含む美容液です。レチノール誘導体を2種類、バクチオールを組み合わせています。¥10,120(税込)。化粧水のあとに1本で、両方の役割を足せる形です。
2つは組み合わせられる?
組み合わせて使うことはできます。この2つは、同じ商品に一緒に配合されている例があるように、互いに打ち消し合う組み合わせではありません。
重ねる順番は、水分の多いものから少ないものへ。化粧水、ナイアシンアミドの美容液、セラミドのクリーム、という流れです。両方が1本に入っている場合は、その1本を化粧水のあとに使います。
注意したいのは、レチノールのように、肌が慣れるまで時間のかかる成分と重ねるときです。最初から全部を一度に始めると、どれで肌が反応したのか分からなくなります。まずは夜だけ、少量から。1週間ほど様子を見て、問題がなければ少しずつ足す。この順番を守るほうが、結果として遠回りになりません。
赤みやかゆみが出たときは、新しいものを足すのを止めて、いつものケアに戻してください。数日たっても続く場合は、医療機関にご相談ください。
敏感肌のナイアシンアミド、選び方の4つ
敏感肌を自覚していると、成分の名前より先に「合わなかったらどうしよう」が浮かびます。選ぶときは、次の4つを確認すると絞りやすくなります。
1. 全成分を見る
全成分は、おおむね配合量の多い順に並びます。ナイアシンアミドが目的の位置に入っているか、セラミドが複数種で入っているか。商品名だけで判断せず、表示を一度読む習慣をつけると、似た商品の違いが見えます。
2. 剤型で選ぶ
同じ成分でも、化粧水ならさっぱり、クリームならしっかり。季節や時間帯で使い分けたいなら、夜はクリーム、朝は化粧水というように分ける方法もあります。
3. 刺激が気になるなら、夜だけ・少量から
最初から毎日、朝晩使う必要はありません。頬の一部から始めて、範囲を広げる。この順番なら、合わなかったときの影響を小さくできます。
4. 続けられる価格か
1本使い切るのにどのくらいかかるか、を先に見積もります。高価なものを途中でやめるより、無理のない価格で続けるほうが、ケアは長続きします。
向く人、向かない人
この記事の内容が向くのは、乾燥とキメの乱れが同時に気になっている人、ケアの工程を増やしたくない人、化粧水のあとを1本で済ませたい人です。
逆に、まず保湿だけをシンプルに整えたい人は、セラミドを中心にしたクリームから始めるほうが遠回りになりません。当店なら THE TOKYO FAIRY RESTART 保湿クリーム 50g が¥6,600(税込)です。セラミドNP・AP・EOPとフィトスフィンゴシンを含み、化粧水で整えた肌になじませる形のクリームです。
まず低い予算で試したい人には、ReHAB LIPOSOME VC フェイシャルマスク 25mL×5枚入り が¥2,178(税込)です。ナイアシンアミドを含むシートマスクで、週に数回から始められます。
成分を1つずつ試して、自分にどちらが必要か確かめたい人には、この記事のやり方は向きません。1本ずつ買い足すほうが、判断の材料は集まります。
よくある質問
朝と夜、どちらに使えばいいですか。
どちらでも構いません。夜のケアに取り入れる場合は、朝は日やけ止めを最後に置くと、紫外線対策まで一続きになります。
レチノールと一緒に使ってもいいですか。
同じ処方に含む商品もあります。初めて使うときは、夜だけ、少量から。赤みやかゆみが続く場合は使用を止め、医療機関にご相談ください。
妊娠中・授乳中でも使えますか。
妊娠中・授乳中の方は、ご使用前に医師にご相談ください。レチノールが配合されている場合は、成分表示を医師にお見せください。
まとめ
ナイアシンアミドは肌を整える側、セラミドはうるおいを保つ側。どちらが上という関係ではありません。
先に足すのは、いま気になっているほうから。乾燥が先ならセラミド、キメや肌荒れが先ならナイアシンアミドです。両方なら、1本に両方が入っているものを選ぶと、工程を増やさずに済みます。
迷ったときは、全成分を一度読んで、続けられる価格かどうかを確かめる。この2つだけで、選択肢はかなり絞れます。